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フミのミクラマ二『一二三解読・太陽の検証・文(ふみ)の御蔵』

フミのミクラマ二

一二三神示

「天」太陽の投稿記事

『終末と太陽の検証』

政治・経済・軍事~一般:イシヤ計画10855~10865

天空編10855~10865(2009/08/25)より

太陽(ミロク)さんのメール
<少し、「H1N1」と「H5N1」を調べてみよう、日本のお医者さんたちが何を云ってるかも!>
コメント:==1~3==

 奴らの計画は順調に推移していて、予定通りのホロコ-スト・大量虐殺は これから佳境にはいると思われる。
いまさらジタバタしても始まらない。
まずは より正確な情報を確保することである。
そうすれば、正体を正確に理解しているだけ、回避動作もより正確に進むと云うことであるし、現在の日本政府・世界の政府などの行動についてもより良い理解が進むと思うのである。
例えば、1項の「H1N1」と「H5N1」の性質の違いを理解するとDr.ディーグルの説明が良く分かる。
「H1N1」:喉・気管支を付着増殖するので伝染性が高いが、毒性が低い。
「H5N1」:肺の奥深くで付着増殖するので、伝染性が低いが、毒性が極めて高い。
従って、よりよい細菌兵器に仕上げる為には 「H1N1」の高い伝染性と「H5N1」の高い毒性を組み合わせることができれば、伝染性が極めて高い毒性の高いウイルスを作ることが出来るということになる。
鳥インフルエンザの「H1N1」と「H5N1」であるから、このままでは人に伝染しにくい。
しかし、人に感染しやすい人インフルエンザは 人と人の間で感染しやすい。
これらを組み合わせ細菌兵器としての長所を組み込ませる。
そうすると、人に感染しやすい伝染性が極めて高い毒性の高いウイルスの完成ということになる。
Dr.ディーグルの説明

{・・・・ それは実際1918年型H1N1豚インフル(これはDr.Taugenbergerによっスペイン風邪のウイルスを復活されたものですが)を、 CDC(アメリカ疾病局)においてH5N1(致命的な種)と、人ウィルス この3つを掛け合わせて作りだされ、そこからワクチンを作りだしました。 ・・・}

の説明が良く分かると思う。
ただ、問題は このようなウイルスを作っても、現代の感染性医学の進歩によって、直ぐにワクチンを作りだし防止されてしまう。
いわゆる試験管の中でウイルスを製作して増殖して散布することは極めて低級な細菌兵器の使い方ということになる。
そこで、試験管はやめて、人間の身体の中で合成する方法を開発した。
この試験管でできたウイルスから、RNAをベ-スとしたワクチンなるものを製作、大変に効果があると、WHOなど使い大々的に宣伝する。
もちろん、このRNAワクチンは ワクチンと云っているが、なんの効果もないが、宣伝がきついので全員が暗示が掛かったようになり効果があると錯覚するようになる。
問題は このRNAワクチンは 体内で 新鳥インフルエンザ・H1N1が増殖しようとするとき、干渉してRNAワクチンの遺伝子情報が、人インフルエンザを改良した新鳥インフルエンザ・H1N1のDNAに書き込まれ、確率的に新鳥インフルエンザ・H1N1は 「H1N1」の高い伝染性と「H5N1」の高い毒性をもった致死性の高い人新鳥インフルエンザに体内で変身してしまう。
これらの変身が完了すると、変身した鳥インフルエンザは 感染している本人の攻撃を開始するだけでなく、高い空気感染などをして、爆発的な感染を誘発していく。
既に、感染性の高い遺伝子変化させるベ-スの新鳥インフルエンザ・H1N1は 順調に世界に散布、拡大しているし、弱い体の患者は これだけで低い確率で死亡している。
残るは RNAワクチンを良薬と騙し、多くの人々・特に新鳥インフルエンザ・H1N1と必ず接触する医療関係者に投与すれば、医療関係者が感染源となり、特に人新鳥インフルエンザ・H1N1の患者が集まるのであるから、爆発的に拡大伝染をすることになる。

この段階に至れば、これを防止することは困難で、医療より火葬場と墓場が主役となる。
それでも、そのときの状況が正確に把握されていれば、なんとか対策出来るがWHOが音頭をとり、これらの患者数・感染数などの統計を世界的にも日本政府も隠してしまっている。
勿論、こんな細菌兵器を開発するからには 当事者が死んでしまっては意味がないので、そのワクチンは既に開発している。
が、これは 公開されず、殺したい有色人種には死の道を歩くワクチンを、白色人種には有効なワクチンを、それぞれに区分けして投入していくだろうと思われる。
なにせ、ワクチンの外見は 見分けることが出来ないだけでなく、それの医学的分析確認をする時間的な余裕がないからである。
それはともかく、世界的には無理でも、2項<国立感染症研究所 新型インフルエンザ情報>、3項インフルエンザA型(H1N1)<社団法人日本感染症学会緊急提言>などの情報があるので、政府の発表などは置いておいて、時折、チェックする必要がある。
そうすれば、これらの仕掛けを理解しておけば、わざわざ出かけなくても近場の具体的な様子だけでも把握できると思うのである。
また、極めて多数の死体の山が築かれると思われるが、人類が全滅するわけではありません。
以上の手続きから離れた生活をしていれば、その削減の対象とは成らないからです。
ただ、葬儀屋と火葬場と医者と坊主などの宗教関係者は ときならぬ超大繁盛になると思われます。
蛇足ですが新鳥インフルエンザと今回の新鳥インフルエンザと区別する為に、 人新鳥インフルエンザ と私は 銘々しました。
その意味は上記の説明からお分かりいただけると思います。

-- 参考文献----------

0.<<>>
1。 <「H1N1」と「H5N1」の性質は大きく異なる[解説図]>
2。 <国立感染症研究所 新型インフルエンザ情報>
3。 インフルエンザA型(H1N1)<社団法人日本感染症学会緊急提言> 





===1===========

http://www.mypress.jp/v2_writers/beep/story/?story_id=1827911
記事 : <「H1N1」と「H5N1」の性質は大きく異なる[解説図]>
  09年05月21日(木)
記事は2009年5月2日に作成されました。
国内で感染者が確認されている段階では、対処が少し違ってきている部分がありますので注意してください。

「H1N1(チワワ)」と「H5N1(セントバーナード)」は、どちらもインフルエンザ・ウイルスですが、性質は大きく異なります
(参考記事:「チワワ」も犬。
「セントバーナード」も犬。)

BBCの解説図が判りやすいものでした。

★ 解説図は 訪問して確認してください。

この図の左側の方が「H1N1」型のインフルエンザ・ウイルスです。
「季節性インフルエンザ(seasonal flu)」「豚インフルエンザ(swine flu)」がこのタイプです。
今回の新型ウイルスもこのタイプである事が確認されています。
図の赤く見えている部分(鼻とのどの上の部分)に、ウイルスが感染します。
「せき(coughing)とくしゃみ(sneezing)」によって、簡単に感染が広がります。
感染によって引き起こされる症状は、比較的深刻度が低いものですが、死亡に至る可能性も有るのです。
この図の右側の方が「H5N1」型のインフルエンザ・ウイルスです。
ここでたびたび取り上げている「H5N1型鳥インフルエンザ (avian flu)」です。
図の赤く見えている部分(肺)に、ウイルスが感染します。
急激に「mutate:変異」が生じ得ます。
このウイルスは現状で「鳥類に感染するインフルエンザ(avian flu)」ですが、希に人間にも感染し「深刻な疾患」を引き起こしています。
感染によって「肺炎(pneumonia)」が引き起こされうるのです。
このウイルスは「鳥から鳥へ」は容易に感染を広げますが、人間に感染を生じる事は希です。
性質がはっきり異なる事が理解できます。
現在まれに生じている「H5N1型鳥インフルエンザ (avian flu)」の人間への感染では、死亡率が非常に高い事が報じられていますが、理由は「肺に感染が生じて、そこでウイルスが猛烈な勢いで増殖する為に肺の呼吸機能が損なわれてしまうから」なのです。
肺感染という性質は「鳥の体温が人間よりも高い」為に、鳥インフルエンザ・ウイルスが、人間のインフルエンザ・ウイルスが入り込む「鼻やのど」では温度が低すぎて増殖出来ない事が影響しています。
肺は身体の深い部分に存在していて温度が高い為に、そこに入り込んだ鳥のウイルスが人間の細胞に感染する、というまれな状況が生じた場合、増殖してしまって、不幸な死亡事例が生じているのだそうです。
慎重に動向が監視されている「H5N1型鳥インフルエンザ・ウイルス」では、非常に増殖力が高い事(人間の身体の細胞が急速に破壊される状態になる)、季節型インフルエンザの感染部位である「鼻と喉の上部」だけでなく、全身の細胞で感染を生じる事、などの特徴がある事が知られています。
それは、「強毒型」と分類されている危険なウイルスなのです。
その為、人間から人間に感染を続ける状況が生じる事が懸念され、世界各国で「プレ・パンデミック・ワクチン」と呼ばれる、大規模流行に備えるワクチンが生産され、「タミフルやリレンザ」といったウイルスの増殖を抑える「抗インフルエンザ薬」とともに、備蓄が進められています。
今回の「インフルエンザA型(H1N1)」と呼ばれている、新型のウイルスでは、「H5N1」型ウイルスに備えて備蓄されていた抗ウイルス薬が有効だ、という事がとても幸いしています。
ウイルスの性質は「季節型インフルエンザと似ている」とされています。
それもとても幸いな事です。
致死率が(現時点では)高くないウイルスを、感染当初のウイルス数が少ない段階で発見して「ウイルスの数の増殖を押さえ込めれば」、身体が受ける損傷が少なくなるからです。


追記
「2009 A/H1N1インフルエンザ・ウイルス(今回の新型ウイルス)」の性質は、この記事がかかれた後により詳細に分析されています。
その結果「鳥+豚+ヒト」の遺伝子が混合されているこのウイルスは、まれに「肺」で増殖して、ウイルス性肺炎を起こす事が確かめられました。
つまり「鳥型のH5N1」インフルエンザ・ウイルスと同様に非常に危険な状況に陥る人達が出てくるという事になります。
それが生じる確率はとても低いそうですが、「そういう状況が生じた場合には、集中管理室で人工呼吸管理装置による治療を行う事が必要になります」そういった「感染者の状態を分析する事によって得られる新たな知見」の部分が大きく危険性の判断を左右しますので、必ず信頼できる機関の新しい情報で事実を確認してください

この性質は「ウイルスを抑え込む力が低い、感染弱者」と呼ばれる人達や、子ども達でより危険な状況が出てくることを意味します。
ウイルスの「毒性」については、ワクチンが無い段階で「冬のインフルエンザ・シーズン」に突入したオーストラリアの事例が参考になると考えられます。
オーストラリアの今年の冬のインフルエンザ感染者は例年の 4倍~6倍ほどになると推定されています。
その状況の中で、例えば680万人の人口を持つNSW州では、「新型インフルエンザ」感染によるこれまでの死者の累計は「36人」だそうです。
オーストラリアの当局の発表をまとめてありますので、表紙からどうぞ。

「H5N1」は「鳥」のウイルスで、人間のウイルスではありません 鳥のウイルスが、ごく稀に人間に感染する事がある段階です。
ただし、ウイルスに感染したら肺で急激に増殖する為に危険性は非常に高くなります。
「タミフルが投与されなかった場合の致死率は100%だった」と報告されています。
ですから「海外から帰国した後に兆候が生じたら、すぐに保健所に連絡し、診断と投薬を受けて下さい」、という事が幅広く報道されているのです。
今回のウイルス感染によって死者が生じたのは「メキシコ国内の患者達」と、「メキシコから米国の親戚の所を訪問していた23ヶ月の幼児」、「出産直後+慢性疾患+肺炎の既往歴+極度の肥満」という悪条件を持っていた米国女性だけです。
これまでの所。
でも、「ウイルスの性質の解明は、今後始まる」のです。
メキシコ以外の患者達の症状が軽いというのは、「これまでの所は」です。
安易に「大した事は無い」から、防御など不要だ、という間違った情報を流してはいけないのです。
日本に在住している場合、「必ずタミフル・リレンザの投薬が受けられます」ので、絶対に「保健所や地域の感染相談窓口に早期に相談して下さい」。
判定の為の検査キットを備えた「感染外来」を持つ病院などを紹介してもらえます。
確定診断については、国立感染症研究所が新しい「遺伝子診断キット」を開発しています。
現在は確実な診断が6時間程度で出るそうです。
「自分の地域の保健所や相談窓口の電話番号」を確認し、電話に登録して下さい。
あらかじめ通信販売で(処方薬を違法に)入手していた「タミフル」を飲んだから、「インフルエンザみたいだけど、オレはもう安全」、という話にはなりません。
それは「偽薬」 … 薬のように見せかけた単なる小麦粉かもしれない。
必要なのは、「感染している事を病院で検査してもらって、確定診断を受け、タミフルが必要な場合には、処方を受ける」という一連の手順を通過する事なのです。
それによって万一の感染の場合にも、「あなたの状態は医療機関に把握され、治療を行いながら経過が観察され、安全が確認される」事になります。
「どういう経過をたどるのか把握されていない未知の感染症で、医者が確認しない安全」など無意味なのです。
「タミフル」がインフルエンザを治すわけではありませんから、経過の把握も出来ない素人には「安全」は確認できません。
勝手な服薬は、日本という「タミフルが入手できる医療機関が存在する」先進国にあなたが居住している場合には、無意味であり、むしろ危険なのです。

正確な情報を。
情報が必ず専門機関のものである事を確かめて下さい。
「医療分野の素人の意見」を信用してはいけません。
専門機関の情報でも、過去の情報は現在の状況には必ずしも適切ではありません。
過去情報でも再度の確認が必要です。
情報は最新のものを、「信頼できる医療機関・専門機関」から、得て下さい。

絶対に見ておくべきサイトである
● 国立感染症研究所 新型インフルエンザ情報 で確認して下さい。
● 社団法人日本感染症学会緊急提言 は医療機関向けの説明ですが、読んでおく事をおすすめします。
「インフルエンザA型(H1N1)」、「新型インフルエンザ」「新型インフルエンザ」は、非常に事態の展開が早いです。
必ず、表紙で最新情報を見てくださいね。






===2=============

http://idsc.nih.go.jp/disease/swine_influenza/index.html
<国立感染症研究所 新型インフルエンザ情報>
(2009年8月22日 14時 更新)

新型インフルエンザの国内外の発生状況・疫学関連情報等を随時更新しています。
新型インフルエンザA(H1N1)の流行状況-更新12 H1N1pdm 電子顕微鏡画像

国内の状況
本邦においては、5月からの各地方自治体における積極的な対策により、新型インフルエンザ(H1N1)2009の感染伝播が低く抑えられていたが、インフルエンザのもつ本来の感染性と多数の軽症者、無症候性感染者の影響もあり、地域への浸透は継続しており、ここにきて、徐々に増加しつつある。






===3=============

http://www.mypress.jp/v2_writers/beep/story/?story_id=1832532
インフルエンザA型(H1N1)
<社団法人日本感染症学会緊急提言>
  09年05月23日(土)

社団法人日本感染症学会緊急提言「一般医療機関における新型インフルエンザへの対応について」(PDFからの変換) 天漢日常さん経由。
http://iori3.cocolog-nifty.com/tenkannichijo/2009/05/post-b6e3.html
「ssd先生も全文掲載されているが、わたしも顰みに倣うこととする。 」御意ですがこの文書は「インフルエンザの治療を行う医療機関」の為のものです。
私たちのような「治療を受ける側」には、いささか専門性が高いので、通常のように、より簡単な説明になる記事を参考につけて別記事をおきます。
内部目次はリンクにしてあります。
全ページ表示にすると利用できます
専門家向けの資料集は省略しています

平成21 年5 月
社団法人日本感染症学会緊急提言
「一般医療機関における新型インフルエンザへの対応について」~(社)日本感染症学会・新型インフルエンザ対策ワーキンググループからの提言~
先日、メキシコ共和国に端を発した新型インフルエンザ、swine-origin influenza A(H1N1) (S-OIV と略す)に罹患・発病した日本人が成田空港の検疫で複数名発見され、さらに5 月16 日以降、渡航歴のない関西居住の高校生から多数の感染発病者が発見されるに至り、わが国国内での感染の拡大・流行が強く懸念されています。
また、WHO もフェーズ6 の流行段階の宣言を検討しています。
今回のS-OIV が感染力・伝播力は強い一方で、発症時の臨床的重症度は季節性インフルエンザ(seasonal influenza)と同程度ではないかと楽観視する意見も強まっています。
しかし、米国CDC が中心となってまとめた米国カリフォルニア州内の 4 月15 日から5 月17 日までの流行状況の報告1)では5%以上の例が入院し、その1/5(全体の1%)はICU で治療を受けたことも明らかにされております。
これをわが国に当てはめると、毎年の季節性インフルエンザと同様に 1,000 万人以上がS-OIV に感染した場合、短期間に10 万人以上が ICU に入院することになります。
このことからも感染症を専門とする本学会の立場からは、S-OIV は現時点でも軽症であると言い切ることはできません。
さらに、今秋以降は1968 年の香港かぜ以来の大流行が起こる可能性は極めて高くなると多くの専門家が考えています。
本年2 月17 日に厚生労働省が発出した「新型インフルエンザ対策ガイドライン」は高病原性鳥インフルエンザを想定したものであって、しかも水際撃退作戦を想定したいわば行政機関向けといえるガイドラインであり、今回の新型インフルエンザが実際に流行して蔓延する際には、一般医療機関における対応は当然異なってしかるべきです。
医療者、特に臨床医におかれましては予想される状況を正確に把握して適切な対策に務めていただきたく、日本感染症学会・新型インフルエンザ対策ワーキンググループから以下の提言をいたします。

内容
過去の我が国における新型インフルエンザ流行の実態から学んでください。
新型インフルエンザは、いずれ数年後に季節性インフルエンザとなって誰でも罹患しうる病気です。
新型が流行すると青壮年層の被害が甚大となるのには理由があります。
流行初期から一般医療機関への受診者が激増します。
重症例にはウイルス性肺炎よりも細菌性肺炎例や呼吸不全例が多く見られます。
一般予防策ではうがい、手洗い、マスクが効果的です。
医療従事者の感染予防にはサージカルマスク、手洗い等が効果的です。
全ての医療機関が新型インフルエンザ対策を行うべきです。

過去の我が国における新型インフルエンザ流行の実態から学んでください。
新型インフルエンザが蔓延するとわが国では32 万人から64 万人が死亡すると厚生労働省が試算していますが、これはスペインかぜの致死率を 1~2%として、推定患者数が3,200 万人(人口の25%)と考えられるので、掛け算して出した数値です。
最近の報告2)では、スペインかぜは日本国内で1918 年から1920 年にかけて 2 回流行し、48 万人の死亡者が出たことが明らかとなりました。
これを現在の人口に外挿・敷衍すると108 万人の死亡となり、和歌山県や香川県などの一県分の人口に相当します。
スペインかぜは20 世紀最大の疫病と言われてきたことがよく分かります。
しかし、当時はインフルエンザウイルスの発見(豚から1932 年、ヒトからは1933 年)前であり、二次感染として多い細菌性肺炎の治療薬である抗生物質が実用化される(1941 年のペニシリンG)よりはるか前の出来事です。
インフルエンザがウイルス感染症であることが分かってから、及び抗生物質が実用化されてからの新型インフルエンザ(1957 年からのアジアかぜ、1968 年からの香港かぜ)では我が国でいずれも4 万人~7 万人が亡くなったと報告されています3)。
香港かぜは、1968 年~69 年の第1 波では2 万人程度と死亡者数が少なかったものの、翌年の第2 波で5 万人を超える大きな被害が出ています。
現在の人口に外挿・敷衍すると8 万人から9万人の死亡者となり、比較的軽かったと思われがちな香港かぜは実は大きな流行であり、国民や社会への影響は大きく、特に当時の医療関係者の苦労は相当なものであったと思われます。
今回の新型インフルエンザ(S-OIV)が今後大流行した場合、わが国の死亡者数や死亡率が香港かぜの場合を大きく超えるようなことはないと思われます。
しかし、これまで流行してきた季節性インフルエンザでは毎年1 万人前後の死亡者が出ていて4,5)、医療現場ではその都度多忙を極めていますから、数万人の死亡者が出る流行が起これば入院ベッドが不足し、人工呼吸器や救急車が足りない、病院や診療所の外来は混雑を極めるなど、準備の不足は医療現場の大混乱となって現れるのは必至です。
ところで、スペインかぜ当時の死亡者の大多数は発展途上国に集中しており、英米の死亡者数は少なかったことも知られています。
日本の全人口に対する死亡率は0.87%、英国0.3%、米国0.6%、シンガポール1.4%、インド4.4%と報告されています。
当時のわが国はまだ発展途上国から完全には脱していなかったため、死亡者数が英米に比べてやや多かったと考えられています。

こうしたことから、新型インフルエンザによる死亡は、各国の経済状態の反映、あるいは医療水準の反映といわれています6)が、日本は、現在、スペインかぜ当時とは、全く異なって経済や公衆衛生の向上は著しく、個人の栄養・感染防御能も著しく向上しております。
また、インフルエンザの迅速診断とノイラミニダーゼ阻害薬による治療では圧倒的に世界をリードしており、日本で確立したインフルエンザの診断と治療を生かすことができれば、新型インフルエンザの被害を大幅に制御することが可能と思われます。
また、20世紀の新型インフルエンザは、国内では、すべて 2回の流行を起こしている事実を理解して対策を考えることも重要です。
世界では、時に3回の流行も記録されています。
前述のごとく、スペインかぜは1918~19年の大規模な第1波、 1919~20年のやや規模の小さな第2波と2回流行しました。
アジアかぜは、1957年春の第1波、秋の第2波とやはり2回流行しました。
香港かぜでは1968~69年の第1波は小さな流行でしたが、翌1969~70年に大きな第2波の流行となりました。
ですから、最初の流行が小規模に終わっても、決して油断は出来ないのです。
今回の新型インフルエンザ(S-OIV)が、現在は症状も軽く、患者数も比較的に少なくても、今年の秋か、冬に大きな流行になると専門家が警戒しているのは過去の大流行の事実からです。
新型インフルエンザは、いずれ数年後に季節性インフルエンザとなって誰でも罹患しうる病気です。
今回のS-OIVが出現・流行する以前のわが国では、来るべき新型インフルエンザでは高病原性鳥インフルエンザ(H5N1)がいずれヒト-ヒト感染性を獲得して主役をなすという想定が支配的であったことや、数年前のSARSで被害が甚大であったことの影響から、どのようなものが出現しても新型インフルエンザは死亡率の高い感染症であり、可能な限り罹患を避けるべき疾患であると大多数の国民から思われてきました。
しかし、過去のどの新型インフルエンザでも、出現して1~2年以内に 25~50%、数年以内にはほぼ全ての国民が感染し、以後は通常の季節性インフルエンザになっていきます。
現在流行している香港かぜもこのようにして季節性インフルエンザとなった歴史を持っており、今回のS-OIVもやがては新たなH1N1亜型の A型インフルエンザとして、10年から数十年間は流行を繰り返すと見込まれます。
すなわち、今回の新型インフルエンザ(S-OIV)の罹患を避けることは難しいのです。
例えば、1957年のアジアかぜ出現時、全国の保健所職員と家族を調査したところ7)、同年5月から7月の第1波で26%、9月から11月の第2波では30%が罹患したことが明らかにされています。
アジアかぜの流行が始まってからわずか半年間に56%が罹患発病したのです。
特に、小児では80~90%が罹患したことも分かっています。
しかし、アジアかぜはその後通常の季節性インフルエンザとなり、 1968年の香港かぜに代わるまで毎年流行しました。
その香港かぜも最初は新型でしたが、今では季節性インフルエンザとなっています。
新型が流行すると青壮年層の被害が甚大となるのには理由があります。
1918年から大流行したスペインかぜでは青年・壮年層を中心に世界中で4000万人の死亡者が出ました。
今回の新型インフルエンザでも初発地のメキシコでは高齢者に被害が少ない一方で若年層に大きな被害が出ています。
我が国ではこれについて、若年層では炎症反応が過剰に発現してサイトカインストームによる被害が拡大するためとの見解もあります。

しかし、スペインかぜだけでなく、その後のアジアかぜや香港かぜの際にも初期には若い年齢層に被害が多く見られ、数年後に被害は高齢者中心に移行することが観察されています。
高齢者の多くは過去に型の変異したインフルエンザの洗礼を何度も受けたため免疫のメモリーがありますが、若年層ではそれが乏しいため新型が流行する初期には被害が甚大となるものの、数年して若年層の多くが免疫を保持するようになると全年齢層がほぼ等しく免疫を保持するようになり、その結果、相対的に抵抗力の弱い高齢者に被害の中心が移って行くと考えられています。
例えば、スペインかぜでは、高齢者の死亡が少なかったことが報告されています2)が、 1873年以前に同じH1 サブタイプの流行があったと推測されています8)。
また香港かぜでも、当時77歳以上の高齢者では死亡が少なかったのですが、それは1892年以前の H3 サブタイプの流行の影響と考えられています2)。
今回のS-OIVにおいても、高齢者の感染者、重症者が少ないことが注目されています。
いずれにしても、来るべき新型インフルエンザの蔓延期には通常の季節性インフルエンザの場合に加えて若年層のインフルエンザ患者が多数発生して医療機関を受診するようになることが予想されますので、その対策が必要です。

流行初期から一般医療機関への受診者が激増します。
厚生労働省では各自治体に対して発熱相談センターの設置や特定少数の発熱外来の設置を行って蔓延拡大を阻止しようとしています。
流行初期の水際対策として有効ではありますが、インフルエンザは発熱前から感染性を持つことや、患者が多数発生すればもはや少数の発熱外来では対応しきれず、そのこともあって欧米では発熱外来を設置する動きは見られません。
流行の各段階に応じて対応を変える実際的な方策が必要となります。
また、患者の中には自分の症状を新型インフルエンザだとは自覚せずに一般医療機関を受診する方が当然存在します。
また、普段からかかりつけ医をお持ちの患者は当然のことながらかかりつけ医を受診する確率が極めて高いと思われます。
1968 年の香港かぜの初発期には多数の患者が一般診療所を受診しており、深夜まで診療業務に当たられた経験をお持ちの医師が多数おられます。
流行拡大期には、自分の診療所ではインフルエンザの診療は行わない、とするのはほとんど不可能となりますが、発熱の有無で時間帯を分けて診察したり、医師会を中心として近隣の医療機関が時間を分けて分担したりするなどの方策が効果的と考えられます。
たとえば、仙台市では医師会傘下のすべての開業診療所が発熱外来を担当してより高度の医療が必要な患者を専門医療機関へ転送する方針を打ち出していますが、各地域の実情に合った対応策を考える必要があります。
なお、数年前のSARSの場合は発熱してから周囲への感染性を持つまでの期間が約1週間と長かった9)ために対応策を準備する時間的余裕があり、封じ込めには成功しましたが、S-OIV の潜伏期は1~5日と短く、発症前から感染性を持つため封じ込めは困難です。
このことも、流行の拡大時期における一般医療機関への患者の集中が起こる理由です。
重症例にはウイルス性肺炎よりも細菌性肺例や呼吸不全例が多く見られます。

今回のS-OIVの流行では、初発地のメキシコを除けば死亡率が通常の季節性インフルエンザのそれを少し上回る0.1%台を現時点で示しており、軽症例が多いとみられています。
一方、多数の死亡例が出たメキシコでは、発症から受診までの期間の長短が死亡率と相関している(死亡例のほとんどが発症から1週間以上を経て初診)と言われています。
また、死亡例の多くは細菌性肺炎を併発していたとも言われています。
実際、過去の新型インフルエンザにおいても同様のことが見られました。
スペインかぜの際の死亡原因を詳細に解析した報告があります。
当時の死亡者58名の保存病理材料の再調査と8,000人以上の病理解剖記録を詳細に解析した米国NIAID(国立アレルギー感染症研究所)所長の AS Fauciらの報告10)では、死亡の96%は細菌性肺炎であり、約70%が菌血症を併発していたとしています。
また、Fauciらはその後の1950年代後半のアジアかぜ、1960年代後半の香港かぜにおいても同様であったとしています。
抗菌薬がなかったスペインかぜの当時では細菌性肺炎による多数の死亡は避けられないことでしたが、抗菌薬療法が発達している現在、同じことが起こることはありません。
細菌性肺炎の多くは肺炎球菌、黄色ブドウ球菌、インフルエンザ菌(インフルエンザウイルスとは異なります)、レンサ球菌などで起こりますが、備えるべきは多数発生する重症肺炎への準備であり、重症呼吸不全に対応するレスピレーターの整備、そして予防です。
CDCも今回のS-OIVの流行では細菌性肺炎と脱水が主な入院の契機であり、64%が基礎疾患や合併症を持っており、主なものは慢性呼吸器疾患、免疫低下~不全状態、慢性心疾患、糖尿病、肥満であるとしています1)。
しかし、今回のS-OIVの流行ではこれまで大多数の患者が軽症で改善治癒しています。
たとえ肺炎を併発したとしても多くは軽症であり、在宅での治療が可能ですし、わが国の市中肺炎ガイドライン11)はその目安を提示しています。
なお、細菌性肺炎では肺炎球菌肺炎の頻度が最も高くて重症化し易いですから、接種対象として肺炎球菌ワクチンの添付文書に挙げられている 65歳以上の高齢者や慢性の呼吸器疾患並びに慢性心疾患、糖尿病などをお持ちの患者にはこのワクチンの接種を積極的に考慮して下さい。
また、肺炎球菌ワクチンの接種については、今回の流行を受けて海外でもさらに推奨する動きがあります8)。
一般予防策ではうがい、手洗い、マスクが効果的です。
流行が懸念される時期には不要不急の外出を避け、人ごみにはなるべく出ないこと、外出時にはマスク着用、互いの咳エチケットの遵守、外出後のうがいと手洗いが必要です。
新型に対するワクチンは、本年の秋から冬にかけて予想される流行には間に合わない可能性も考えられますので、ハイリスク群においてはノイラミニダーゼ阻害薬の予防投与も考慮すべきです。
現実的には患者との接触後1週間前後の予防が考えられます。
先述の肺炎球菌ワクチンの接種については、優先的に接種すべき患者が添付文書にも記載されており、その内容は前項((5))にも示しましたが、これはインフルエンザワクチンの優先接種の対象者とほぼ同じです。
ただ、わが国では肺炎球菌ワクチンの再接種は認可されておりません。
米国その他の先進国では再接種適応者を定めていますが、当局と関係各位との協力によってわが国でも再接種が承認されることを望みます。

マスクの有効性については賛否両論があります。
日本では肯定的な意見が多く、一方、欧米では否定的な意見が多いため、現実にカナダや米国では一般の人はマスクを着用していません。
しかし、数年前のSARSの流行時にはサージカルマスクやN95マスクが院内感染予防に効果があったとする報告12)や一般的に呼吸器ウイルス感染の防止対策の一環としてマスクを含めた総合的な対策が有用であるとするシステマティックなレビュー報告13)があり、WHOは後者の報告を引用して今回の新型インフルエンザ対策としての市中でのマスク着用を勧めています14)。
ただし、マスクは正しく着用しなければ効果はありません。
うがいの有用性については、インフルエンザそのものに対しての効果という訳ではありませんが、上気道感染症やインフルエンザ同様気道疾患に対する予防効果が認められるという報告15)があり、同様に急性呼吸器疾患等に対して手洗いの予防効果が認められるという報告16)もあります。
医療従事者の感染予防にはサージカルマスク、手洗い等が効果的です。
わが国の新型インフルエンザ対策では水際撃退作戦が重要視され、空港や港湾における検疫の強化が取られています。
そこで行われる予防策では厳重な防護服やヘルメット、ゴーグル、手袋、等の着用が行われていますが、もし国内で流行が蔓延して爆発的に患者数が増加した際には全ての医療機関を多数の患者が受診することになり、これらはもう実用的ではありません。
日本の医療従事者は一般市民と同様、新型インフルエンザに対して強い恐怖を抱いているという報告17)もありますが、ここまでで見たように、また、今回の S-OIVの内外での流行状況を見る限り、通常の感染予防策で臨めば大きな心配はありませんし、万が一感染したとしても対応策は万全です。
すなわち、医療機関では、サージカルマスクと手洗いを原則とした感染防止策で臨むべきと考えますが、重症肺炎を併発した新型インフルエンザ患者における医療処置(痰の吸引、その他)では N95マスクやゴーグルなどの使用が考慮されるべきです。
なお、必要に応じて抗ウイルス薬(オセルタミビル、ザナミビル)の予防内服も検討すべきです。
全ての医療機関が新型インフルエンザ対策を行うべきです。
ここで問題なのは、現在の検疫で行われているような、また、昨年来全国で実施されている新型インフルエンザ対策のシミュレーション訓練等で行われている宇宙服のような防護服に代表されるような対策を目の当たりにして「我々の病院では新型インフルエンザ対策は困難なので新型インフルエンザの患者は診療しない」として最初から対策を放棄してしまう病院の多数出ることが予想されることです。
新型インフルエンザの流行蔓延期にはすべての医療機関に患者が受診することが予想されます。
自分たちが普段から診ている通院患者からも新型インフルエンザの患者は多数出てくると予想され、診療を忌避することは出来ません。
全医療施設が取り組むべき対策を構築しておかなければ、助かるべき多数の患者が助からない、といった事態が起こり兼ねません。
そのためにも本提言をすべての医療機関においてご検討いただき、効果的な対策の行われることを望みます。
関係各位の協力を仰ぎたく、よろしくお願い申し上げます。

「新型インフルエンザ」
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必ず、表紙で最新情報を見てくださいね。


(もも いちたろう)




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