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フミのミクラマ二『一二三解読・太陽の検証・文(ふみ)の御蔵』

フミのミクラマ二

一二三神示

「天」太陽の投稿記事

『終末と太陽の検証』

政治・経済・軍事~一般:イシヤ計画~つづき10993~11006

天空編10993~11006(2009/09/15)より

太陽(ミロク)さんのメール
<みなさん!奴らに騙されかかっている騙されないようにしましょうね・・・>
コメント:==1~5==

「飯山一郎の ちいさな ホームページ」でも語られていることであるが、以下の情報は 『薬のチェックは命のチェック』NPO法人医薬ビジランスセンター(薬のチェック)浜 六郎氏の報告で、かなり専門的になっている。
関連する最近の内容も加えて案内しますので、少し難しいかも知れませんが、これらの見解も考慮され対策されることを祈ります。

----  結論のダイゼスト・開始 -----

鳥インフルエンザに関する薬剤については 全て疑って掛かる必要ありそうです。
『薬のチェックは命のチェック』インターネット速報版*** NPO法人医薬ビジランスセンター(薬のチェック)浜 六郎の報告が多数公開されている。
現時点で、132報もあり、これを全て読み理解するのは 一般人にはその内容の専門性もあり困難である。
そこで、最近の5報告を添付する。
それでも長いので、その結論の要点をダイストすると大凡次のようになる。
{・・・・ NPO法人医薬ビジランスセンター(薬のチェック)では、非ステロイド解熱剤やタミフルは本来使用すべきでないと考えますが、WHOもCDCも推奨している状況では、当分は使われることになるでしょう・・・・}。
{・・・・タミフルと非ステロイド解熱剤を使わないこと・・・・}。
{・・・・それならば、現実的な対応として、皆さんは自分を、家族をまもるために、タミフルを使わない・・・・}。
{・・・・解熱剤として、非ステロイド解熱剤を使わないこと・・・・}。
{・・・・その他、抗ヒスタミン剤なども含めて風邪薬は使わないこと ・・・・}。
を守ってください。
{・・・・かかったかなと思ったら早く体を休めることが大切。決して無理をしないようにしましょう。休養をとり、くれぐれも、クーラーや冷たいもので、体や「のど」を冷やさないようにしましょう・・・・}。
{・・・・使用時期の問題ではない。メキシコの調査でも、妊婦の調査でも、インフルエンザが発症して数日から1週間以上もしてタミフルが用いられていたことがかなり強調されているように見えます。それならば、遅れての使用方法は止めればよいはずですが、CDCでは相変わらず、遅くに使ってもよいと言っています・・・・}。
{・・・・みなさん、冷静に判断しましょう。「新型」との恐怖がばら撒かれる中で、WHOや米国CDCをはじめ世界中でタミフルがさも特効薬であるかのようにとらえられて、一般の方まで「タミフルがなければ」、「タミフルのおかげでよくなった」などと思い込まされているようです。しかし、冷静に、最新のデータを分析した結果、以上のように、タミフルがインフルエンザによる死亡を増大させる可能性を示すデータが続々と出てきているのです。そして、ようやく、軽症の人には不要、との考え方が出てきたようです。重症の人、ハイリスク者には危険で使えない、軽症の人には不要。それならば、全くタミフルは使い道がない、と判断してよいということになります。 ・・・・}。

----  結論のダイゼスト・終了 -----

---- 参考資料-------------

0。<<前コメント>>
1。<インフルエンザ:死亡はタミフルでは防げない(2009.9.9号)>
2。<タミフル服用後、呼吸悪化が多い(2009.9.10号)>
3。<死亡3人がタミフル服用後に突然死(2009.9.1号)>
4。<09Aインフルエンザ:タミフル服用後に突然死(2009.9.1号(9.8改訂版))>
5。<米国妊婦、メキシコ重症者で死亡危険が増大(2009.8.24号)><日本でも重症者の多くがタミフル服用後に悪化(2009.8.24号)>





===0===前コメント========
1項に米疾病対策センター(CDC)が、先に案内した「飯山一郎の ちいさな ホームページ」の記述と同じようなことを発表している。
「自宅で休養十分にしておけば治る!」おいおい!タミフルはもういらない次ぎの段階にでも移行するとでも云うのかい・・・・

{・・・・米疾病対策センター(CDC)は8日、新型インフルエンザに感染しても、健康な人はタミフルやリレンザなど抗ウイルス薬による治療は原則として必要ないとする投薬指針を発表した。
抗ウイルス薬の供給には限りがあるほか、過剰投与で耐性ウイルスが出現する恐れが高まるため。
CDCのアン・シュケット博士は同日の記者会見で「子供でも大人でも大多数は抗ウイルス薬は必要なく、自宅で休養することで治る」と述べた。・・・・}

0項<<前コメント>>におおよそは説明しているので参考にしていただくとして、2項のように「インフルエンザ・ワクチン(予防接種)は打たないで!」と警告が追加されているので、少し専門的な説明もあるが参考にされたい。
昨日、3項のように<新型インフルの男性死亡=持病なし、因果関係不明-大阪府>とタミフルを投与した後に死亡したそうである。
何かと、今まで持病を死因の原因の筆頭にしていたのに、持病無しで死んだので、死因が分からないそうである。
飯山一郎の説明の「第2波」であると理解すると納得がいく。
だが、厚生省は 何故か?タミフルなどを盛んに蓄積して、投与の優先順位など宣伝に忙しい。
なにやら、タミフルがらみの闇の動きと厚生官僚の悪巧みの臭いがプンプンする。
ので、タミフルがらみの追跡をすると、アメリカの悪どもと厚生省の悪どもの競演の構図が「醜く浮かんでくる」のである。
7項のように、中外は 儲かって儲かって笑いが止まらないのでしょうね!
なお、タミフルなどワクチンの投与は 有料だそうであるから、無料と思ってホイホイと接種に行くと相手にしてもらえないようですから、注意してください。

---- 参考資料 -------------
0。<<前コメント>>
1。<「新型」感染でもタミフル原則不要、米が指針>
2。<「インフルエンザ・ワクチン(予防接種)は打たないで!」インフルエンザの実態-01、02>
3。<新型インフルの男性死亡=持病なし、因果関係不明-大阪府>
4。<「タミフル」騒動の背後にいるのはこの男たちだ!>
5。<今回の豚インフルエンザは9・11と同様に国防省・軍産複合体と製薬企業によるもの>
6。<タミフルの特許所有のギリアド・サイエンシズ社の大株主は米国の前国防長官のラムズフェルド氏だ!!>
7。<<新型インフル>中外がタミフル3倍供給へ>





===1===============

http://www.npojip.org/sokuho/090909.html
『薬のチェックは命のチェック』インターネット速報版No131

<インフルエンザ:死亡はタミフルでは防げない(2009.9.9号)>

NPO法人医薬ビジランスセンター(薬のチェック)  浜 六郎

8月30日にタミフルが処方されていた健康40代女性が突然死していたとのニュースが31日にありその後道の調査で、タミフルを服用していなかったことが判明した、と報道されました。
「タミフルの服用は、新型インフルエンザの早期治療に有効で、医療従事者でもある保健師がなぜ使用しなかったのかわからない」との北海道健康安全室のコメントとともに、「タミフルを使用しなかったため症状が悪化し、急性心不全を引き起こした可能性もあり」と、いかにも「タミフルを飲んでいたら助かったかもしれない」ともとれる報道でした。
このためタミフルの使用に慎重になっていた多くの人を始め、医療現場でも動揺が見受けらます。
「タミフルを使用しなかったため症状が悪化し、急性心不全を引き起こした可能性」が本当にありうるのでしょうか。
NPO法人医薬ビジランスセンター(薬のチェック)ではこの点を重視し、『薬のチェックは命のチェック』No36号に記載した内容を速報版としてお送りします(一部加筆)。
公式発表によると、死因は「急性心不全」。
警察は事件性がないと判断し、病理解剖がされたとのことです(注)。

注:
病気や事件の原因を調べるために行なわれる解剖には病理解剖と法医解剖がある。
法医解剖には司法解剖と行政解剖がある。
犯罪など事件に関係する可能性がある場合には、通常、「司法解剖」が行われる。
死因が明らかでない病死者や自殺者、感染症法で定められた感染症死亡者、食中毒患者などに関しては監察医のある都市では監察医による診断、すなわち「検案」がなされ、必要があると判断されれば解剖が行なわれる。
監察医が行なう解剖が「行政解剖」である。
北海道には監察いがいないために、病理解剖が実施されたのであろう。

重症化はサイトカインストームのため
まず、インフルエンザのふつうの経過をみてみましょう。
外から進入し鼻やのどの粘膜の細胞で増殖するウイルスに対し、人の身体は、発熱とともにインターフェロンなどサイトカインを出してやっつけます。
熱がピークに達した頃には、身体の中のウイルスはすでに減り始めているのです。
タミフルを使う前からウイルスは減り始めています。
つぎに、インフルエンザの重症化がどのように起きるのかを見てみましょう。
ウイルスが居やすい体の環境があると、ウイルスが増殖します。
そこで、増殖したウイルスをやっつけるために、体はより高い熱を出し、体内からインターフェロンなどサイトカイン類がさらにたくさん(過剰に)出します。
これをサイトカインストームといいます。
過剰なサイトカインは、自分自身の身体まで攻撃するようになります。
ふだんは健康なひとが、ウイルスが増殖しやすい体内の環境に陥りやすいのは、過労状態や睡眠不足、体温の低下、非ステロイド解熱剤などを使用した場合です。
とくに、解熱剤を使いながら仕事を続けて過労状態になり、高熱を非ステロイド解熱剤で下げると、インフルエンザウイルスの絶好の増殖環境になります。
その結果サイトカインストームが起こり、心筋や肺、肝臓、脳、腎臓など、身体のいろんな臓器が侵されて重症化します。
心臓は劇症型心筋症に、肺は急性呼吸窮迫症候群(ARDS)や肺炎に、肝臓は脂肪肝を伴う劇症肝炎に、脳は脳症や脳炎に、腎臓は腎不全となります。
血液系(播種性血管内凝固症候群:DICによる出血)や消化管(出血)、筋肉(横紋筋融解症)の障害なども生じることがあります。
多臓器不全は、死亡につながる危険な兆候です。
非ステロイド解熱剤は、インフルエンザに伴う重症化の大きな原因となっています。

タミフルではサイトカインストームは防げない。
もしも、この状態になってもタミフルが効いて多臓器不全が軽くなるのであればタミフルをつかっていたら防ぐことができる、といえますがどうでしょうか。
タミフルの使用を推奨し、メーカーとの金銭的つながりが問題となった横田俊平教授(横浜市立大学小児科)ですら、タミフルが「インフルエンザ脳症を予防する証拠はない」という趣旨を論文で述べています。

横田俊平氏の見解(オセルタミビル(タミフル)でインフルエンザ脳症の発症が予防できるか?
:小児内科36巻(12):1962-3,2004年)

インフルエンザ脳症に対するタミフルによるエビデンスは確立されていない。
否定的である。
理由1: 発熱をみてからオセルタミビルを服用してもすでに病態形成が進行している。
理由2: 脳症はウイルス感染が引き金だが、病態の中心は過剰な炎症性サイトカインの産生・放出。
(これをサイトカインストームという)
理由3: タミフルはウイルス感染を阻止する薬剤でなく、サイトカインストームの発来は防止できない。

タミフルは重症化や死亡を防がない
この横田医師の考え方は適切です。
タミフルはウイルス感染を阻止する薬剤でなく、感染したインフルエンザウイルスが細胞から出てきたところで、細胞から離れ難くするだけにすぎません。
重症化を招くサイトカイン類に対してタミフルはなんら影響を及ぼさないのです。
したがって、タミフルはインフルエンザの経過中で重症化したり、その結果死亡に至らしめたりすることを防止しません。
なお、細胞に多数くっついているウイルスは、いずれにしても熱やインターフェロンなどサイトカインの働きがなければやっつけられません。

インフルエンザ重症化の兆候とは
実際にインフルエンザが悪化して心不全を起こし死亡することがありうるのか、検討してみましょう。
インフルエンザが悪化し急性心不全を引き起こして1日以内に死亡するとすれば、ふつうは、上記で述べたように、サイトカインストームが心臓に影響して「劇症型心筋症」を起こした場合です。
これは、解剖をすればその兆候は肉眼でも認められます。
そしてその際には、心臓のポンプ作用そのものが障害されている「左心不全」の状態となり、それにともない肺に水がたまる「心原性の肺水腫」が認められなければなりません。
そしてサイトカインストームの影響は心臓だけでなく他のいろんな臓器に及んでいることが多いのです。
たとえば、先述したように、肺には急性呼吸窮迫症候群(ARDS)や肺炎、肝臓には脂肪肝を伴う劇症型肝障害、腎障害などです。

重症化の兆候はなかった
北海道の保健師さんの病理解剖を担当した医師の診断は、「インフルエンザと死亡との因果関係は特定できない」というものでした。
したがって、インフルエンザの重症化として特徴的な「肺炎」や「急性呼吸窮迫症候群」「脳症」など多臓器不全の兆候はなかったと考えられます。
また、出血や、血管内で血液が固まって詰まる血栓症や塞栓症があれば、解剖すれば容易に発見できますから、そうした病気でもなかったのでしょう。
それに、呼吸困難など、症状の悪化に気づけば保健師さんですから、自分で悪化の兆候を判断して医療機関を受診するでしょう。
そうした形跡がないことから、現時点では原因不明の「突然死」と判断できます。
もしも、この方に睡眠時無呼吸症候群の傾向があったとすると、タミフルを服用したなら、余計に呼吸が止まりやすくなり、やはり死亡を防止できません。
不整脈があったとしてもタミフルではふせぐことはできません。

メキシコや米国妊婦の死亡をタミフルが増加
速報No128で詳しく述べたように、メキシコではタミフルを使った重症入院患者は半数が死亡しましたが、タミフルを使わなかった重症入院患者はだれも死亡しませんでした。
また米国の妊婦でインフルエンザにかかった人のなかには、タミフルを服用しなかった人も相当いますが、だれも死亡しませんでした。
しかし、死亡した6人の妊婦は全員タミフルを服用していました。
タミフルを服用した妊婦の1割近くが死亡したと推定されます。
両方をあわせて解析すると、統計学的には有意となります。
この事実は、タミフルが死亡を防ぐことができないだけでなく、むしろ死亡を増加させている可能性を強く示唆しています。
タミフルを服用したために突然死や、呼吸が抑制されて急変し、ICUに入院が必要になったり、人工呼吸管理が必要となった例は、ほかにも多数あります。
近日中に、典型的なタミフル服用後に呼吸抑制が生じたと思われる例について解説したいと思います。

● タミフルはやはり危険です。使用しないように

市民患者が「ほんまもん」の情報を持つことが真の改革につながる
薬の「ほんまもん」情報は『薬のチェックは命のチェック』で!!






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http://www.npojip.org/sokuho/090910.html
(2009.9.10号)
『薬のチェックは命のチェック』インターネット速報版No132

<タミフル服用後、呼吸悪化が多い>

NPO法人医薬ビジランスセンター(薬のチェック)  浜 六郎

『薬のチェックは命のチェック』速報版No129(8月25日号)で、8月17日発表分までの症例について分析した結果を詳報しました。
その後、9月9日までに亡くなった11人以外に、重症化して集中治療室(ICU)管理あるいは人工呼吸器管理された人は、脳症/脳炎を除いて、少なくとも22人いました(急変に備えてICU管理となった1人は除く)。
このうち10人にタミフルが処方されていました。
表に、この10人について、まとめてみました。
なお、タミフルが処方されたとの記載がある場合には、特別の断りが無い限り、服用されたことを前提として、考えを述べます。


タミフルが処方され人工呼吸・ICU管理された10人

タミフル服用後に重症化した6人
10人中タミフル服用後に重症化した人が6人いました。
この6人について検討してみましょう(これまでの報告速報版No129と一部重複しますが、これまでに紹介した人については要点を記しました)。
6歳の男児は、軽度無気肺から、タミフルを開始後、無気肺により呼吸状態が悪化したため気管内挿管。
人工呼吸管理を開始されましたが、3日後には人工呼吸を中止することができました(詳細は速報版No129参照ください)。
タミフル服用で呼吸が抑制されると、より強い無気肺・低酸素状態になり、人工呼吸管理が必要になった可能性が考えられます。
このことから、タミフルによる呼吸抑制/停止の可能性がかなり疑われます。
10歳未満の男児は、迅速検査でインフルエンザA型陰性であったけれども、インフルエンザ疑いとしてタミフルが使用されました。
夜間に症状が悪化し、未明に医療機関受診し入院治療しても改善しないために他の医療機関で人工呼吸管理がなされ、人工呼吸管理開始3日目には体温は低下しましたが、4日目にもまだ人工呼吸管理は続けられています。
タミフルによる呼吸抑制/停止の可能性がかなり強く疑われます。
29歳男性(詳細は速報版No129参照)は、8月10日、39.2℃発熱。
受診後インフルエンザと診断され、タミフルが開始されました。
その後、時間は不明ですが、人工呼吸管理が開始されました。
原病は不明ですが、人工呼吸管理歴があり気管切開がされていた人です。
しかし、タミフル服用前は人工呼吸管理はされていなかったのに、タミフル服用後、おそらく半日以内に人工呼吸管理が必要となったのです。
関連が強く疑われます。
タミフル服用後に、脳が麻痺して呼吸する力が弱くなり人工呼吸管理が必要になった可能性が高いと考えられます。
40歳男性は、タミフル開始翌朝、意識障害、血圧低下、呼吸障害を起こして人工呼吸管理が開始されました
(詳細は速報版No129参照)。
もともと、慢性硬膜下血腫による両下肢機能全廃があり施設入所中でした。
その施設内で40.2℃の発熱があり、タミフルを服用が始まり、翌日朝に、意識障害、血圧低下、呼吸障害のため医療機関に入院し、肺炎の合併が認められ、人工呼吸管理し、ICUに入室されました。
入院3日目にも人工呼吸管理が続行されています。
タミフル開始翌朝の急変は大いに関連があると考えます。
通常でも夜間睡眠中は呼吸が抑制されやすいので、神経障害のあるには、さらに呼吸停止が起きやすいと考えます。
40代の男性は、発熱4日目に肺炎が確認され、6日目に入院しました。
迅速検査でA型インフルエンザは(?)でしたがタミフルが使用されました。
その後集中治療室(ICU)へ入室し、酸素吸入が実施されましたが、翌日退室しました。
タミフル使用後ICUに入室したけれども、翌日には退室できたということは、酸素吸入が必要であったのは、短時間であったということを示しています。
したがって、一過性の呼吸抑制/低酸素症であったと思われますので、タミフルによって脳が麻痺し、一過性に呼吸抑制/低酸素症が生じたのではないかと考察します。
典型的な、タミフルによる一過性の呼吸抑制/低酸素症と考えられます。
50歳女性は8月29日、39,7℃の発熱と呼吸困難あり、30日A医療機関を受診。
喘鳴がありました。
酸素飽和度が80%程度と低く、胸部レントゲンで肺炎所見を認めたため、B病院に入院治療となり、タミフルや抗生剤などで治療が開始されました。
その後、呼吸状態が改善しないため、9月1日夕方より、挿管のうえ、人工呼吸管理が開始となりました。
9月2日の精密検査(PCR法)で2009A/H1N1インフルエンザが陽性でした。
低酸素血症のために入院後、タミフル使用されましたが、呼吸状態は改善せず、人工呼吸管理が開始となりました。
統合失調症がある人で、タミフル服用前からかなり高度な呼吸困難と低酸素血症があったのですが、タミフルで改善せず、むしろ呼吸が抑制され、呼吸状態がより悪化した可能性が考えられます。

重症化へのタミフル服用が関係しうる2人
上記のほか、時間的な関係が明瞭でないのですが、場合によっては、重症化の原因としてタミフルの使用が関係ないともいえない人が2人いました。
4歳の男児は、発熱(体温不明)があった翌日、うわごとなどの症状のためA医療機関を受診し、インフルエンザAと診断され、「インフルエンザ脳症」疑いにてB病院に移送されICUに入院しました。
しかし、翌日には意識レベルが回復し、「インフルエンザ脳症」ではないと診断され退院して自宅療養になりました。
経過中の最高体温は40.2℃で、タミフルのドライシロップが使用されていました。
タミフルはA医療機関でインフルエンザAと診断されてから開始されたと考えられますが、タミフルの開始と「インフルエンザ脳症」診断との時間的関係が不明です。
しかし、「うわごと]程度ではICU管理が必要とは普通考えませんが、それが受診後にはICU管理が必要とされるほどの「脳症」が疑われ、28日には脳症ではなかったと診断されるほど意識レベルが急速に回復しています。
したがって、非ステロイド解熱剤などが関係して発症する「脳症」ではありえないでしょう。
このような、一時的な意識障害の原因として、タミフル服用後の意識レベルの低下が疑われます。
9歳の男児は、8/27夜38.1℃発熱と咳や痰があり、8/28昼にA医療機関を受診し、検査でインフル(?)。
29日午前2時38.8℃が続き、意味不明の言動が認められました。
午前5時、救急外来受診、そのまま入院となり迅速検査でA型インフルエンザが陽性で、タミフルが開始となりました。
酸素が使用され、意識障害があったため、脳症に対する治療(ステロイド療法)が開始されましたが、翌30日、体温38.0℃。
意識障害が改善。
31日酸素を減量。
午後7時体温37.0℃で脳症症状は改善し回復傾向にあるとされています。
タミフル使用時間と酸素使用、意識障害開始の時間的関係は不明瞭ですが、意味不明の言動が認められた子に、タミフルを使用すると、さらに意識障害が出現しやすくなることが、京都の藤原史博医師らの調査で判明しています(注1)。
(スライドNo21参照:注2)。
さらには、意識障害だけでは通常、酸素吸入が必要になることはありません。
したがって、意識障害が呼吸抑制とともに同時に起きた可能性が考えられます。
意識消失し、けいれんを生じて入院した14歳中学生(当時)男子の症状より重症ですが、似ているのではないかと思えます
(速報No107紹介英語論文中の症例6:翻訳版7ページ)。
注1:もともと異常行動のない人では、タミフルを使用しなければ6.2%、タミフルを使用したら、10.0%に異常行動が現れました(タミフルによる危険度は1.7倍でした)。
 一方、以前異常行動を起こした人では、タミフルを使用しなくても10.7%、タミフルをしようしたら36.8%に異常行動が現れたのです(タミフルによる危険度は4.9倍でした)。
いずれの場合にも統計学的に有意でした。
注2:このスライドは、2008年11月の日本小児感染症学会での藤原史博医師らの発表内容を引用した、2008年日本臨床薬理学会での演題1のスライド(速報No116参照)

人工呼吸開始後にタミフル開始の2人:影響評価不能
4歳男児は咳で発症後発熱し.発病3日目に呼吸状態が悪化して入院。
肺炎がありました。
改善しないため人工呼吸管理が開始され、その後タミフルが使用されました。
人工呼吸管理が開始されてからタミフルが使用されたため、意識や呼吸に対するタミフルの影響の評価は不可能です。
40代女性は、17日39.0℃の発熱、息苦しさがあり近医を受診。
21日にも症状が改善せず医療機関を受診し、肺炎疑いで入院。
入院後肺炎が急速に悪化し、その夜転院。
ICUで人工呼吸器装着。
迅速検査でA型インフルエンザ陽性のためタミフル投与が開始されました。
入院(転院)4日目には呼吸状態・全身状態は落ち着いていが、人工呼吸器は使用中とのことです。
この方も、人工呼吸管理開始後にタミフルが使用されたため、呼吸に対するタミフルの影響の評価は不可能です。


市民患者が「ほんまもん」の情報を持つことが真の改革につながる
薬の「ほんまもん」情報は『薬のチェックは命のチェック』で!!







===3================

http://www.npojip.org/sokuho/090901.html
(2009.9.1号)
『薬のチェックは命のチェック』インターネット速報版No130 09Aインフルエンザ:

<死亡3人がタミフル服用後に突然死>

数日前から発熱・仕事:タミフルを服用し、翌日までに死亡
この情報は、40代の女性保健師さんがタミフルを服用していたことを前提として書かれています。
その後、処方されたタミフルがそのまま残っていたことから「タミフルを服用していなかった」とされています。
しかし、服用した可能性は完全に否定されたわけではないので、確実にそのことが判明するまでは、「タミフルを服用していた場合には、このような解釈が成り立つ」という意味で、参考までにこの記事は残しておきます。
なお、服用していなかったことを前提とした解釈については、No130改訂版として別に示しましたので、ご参照ください。
北海道で8月30日、09年A型インフルエンザ(いわゆる「新型」インフルエンザ、以後「09Aインフルエンザ」と略)に感染した40代の女性保健師が死亡したと報道されました。
疑い例をふくめ、09Aインフルエンザに伴う死亡は全国で8人目となりました。
上記、厚生労働省のホームページや、報道情報から総合すると、下記のような状況でした。
女性は北海道利尻町在住の保健所職員。
29日に38.7℃の発熱があり医療機関に受診した。
その数日前から発熱があったが、島内で起きていたインフルエンザ集団感染の調査のために、患者や家族と対面していたとのことである。
29日に医療機関を受診し、インフルエンザA型陽性と診断され、タミフルが処方され、市内のホテルに1人で宿泊。
翌日午後2時ごろ、ホテル従業員が意識のない女性を見つけ、医師が死亡を確認した。
31日に精密検査(PCR法)で「09Aインフルエンザ」に感染していたことが判明した。

典型的なタミフルによる睡眠中突然死だろう
公式発表では死因は「急性心不全」とされていますが、典型的な「タミフルによる睡眠中の突然死」と考えられます。
病理解剖の医師の診断では、インフルエンザと死亡との因果関係は特定できないとされていますから、「肺炎」はなかったでしょう。
もともと高血圧があったようですが、検診で指摘されたというだけで、治療歴はないようですし、問題になるものではないでしょう。
そもそも、高血圧だけでは、リスク因子にもなりません。
解剖の結果、「急性心不全」とされたということですから、肺水腫あるいはその傾向が認められたのではないかと思われます。

急性心不全はおそらく、低酸素にともなう肺水腫のため
ふつうの心不全は、「急性左心不全」といって、全身に血液を送り出す働きをしている心臓(左心)が血液を送り出せないために、心臓に血液が溜まり心臓が大きくなり、肺に血液と水がたまる肺水腫になります。
だから、左の心臓が大きいのが特徴です。
しかし、タミフル服用後突然死された人の心臓は少し大きいだけです。
それも右の心臓だけがすこしだけ大き目です。
これは、タミフルで脳が麻痺して呼吸が抑制され、低酸素状態のために肺に水がたまるもので、これを、「低酸素性、非心原性の肺水腫」と言います。
これは、私が相談を受け詳細なカルテ情報が検討できた5人(大人3人、幼児2人)の突然死された方の検討結果から、自信を持って言えることです
(『薬のチェックは命のチェック』速報No107;浜六郎、オセルタミビルによる精神神経系害反応死亡:ケースシリーズと因果関係の総合的考察)。
おそらく、この女性も、軽度の右心拡大があったために、急性心不全とされたのでしょう(あるいは、まったく死因が特定できなかったためかもしれませんが)。

2人目、7人目に亡くなられた人もタミフル服用後の睡眠中突然死
7人目に死亡された方は、もともとてんかんがあったとはいえ、それ以外には病気は無い方ですが、タミフル服用し、その夜中の1時半ごろに急変して、呼吸停止されました。
タミフル服用後の睡眠中突然死です。
てんかんの治療のためにはふつう、抗けいれん剤が使われます。
抗けいれん剤の多くは、呼吸抑制作用があります。
タミフルと重なると、より呼吸抑制を起こしやすくなるはずです。
したがって、7人目の人もタミフルによる可能性が高いと思います。
2人目の人は、肺気腫がありましたが、タミフル服用後、未明(朝6時すぎ)に急変し亡くなられました(速報No129参照)。

タミフル服用し死亡した5人中3人が服用後に睡眠中突然死
この結果、死亡した8人中5人がタミフルを服用し、1人は服用せず、2人は服用状況が不明でした。
タミフルを服用していたことが判明している5人中、人工呼吸管理がされてからタミフルが使用された1人を除く4人では、全員がタミフルが使用されてから悪化しています。
うち、3人が、睡眠中に突然死された可能性があると考えられました。
人工呼吸管理がされてからタミフルが使用された人は、呼吸抑制がされても人工呼吸器がつけられているので呼吸が止まって死亡することはありませんが、タミフルを使用したにもかかわらず、まもなく死亡しています。
いずれにしても、タミフルは無効であったということです。

タミフル服用の記載がない人では非ステロイド解熱剤が原因か
タミフルの使用が記載されていなかった3人は、3人とも、高熱で医療機関を受診後、1?2日後に悪化し肺炎を起こしています。
きつい解熱剤(非ステロイド解熱剤)が使われて重症化する成人の典型的な経過と病像です。
非ステロイド解熱剤を軽いウイルス感染症に使用すると、ウイルスを攻撃するインターフェロンなどサイトカイン類がたくさん出るようになるため、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)という一種の「急性肺炎」を起こします。
また、非ステロイド解熱剤は変異原性や発がん性もあるため、ウイルスの変異を強めて、サイトカインの攻撃を免れるような変異ができる可能性も否定はできません。
これらのことも考慮すると、タミフルが用いられていられずに悪化、あるいは死亡された人では、非ステロイド解熱剤の重症化への関与の可能性が伺えます。
人工呼吸管理実施後にタミフルが使用された人については、悪化して受診する前に、市販薬や、自分で残薬を服用するなど、事前に非ステロイド解熱剤が使用されていなかったか、きちんとした調査が必要でしょう。
(「くすりで脳症にならないために」参照)

高血圧はリスク因子ではない
北海道のこの女性は、特別な基礎疾患もなく普段元気な方です。
高血圧症はありましたが、今の高血圧ガイドラインでは成人の半数が高血圧とされてしまいますから病気ともいえません。
実際、「高血圧」は、リスク因子には入れられていません。

タミフル服用後の突然死はついに60人に
厚生労働省に報告のあった死亡例をはじめ、私が知りえた突然死は、これまでで合計57人でしたが、これで、ついに60人に達しました。
そして、タミフル服用後の睡眠中突然死が、09Aインフルエンザの経過中に死亡された8人中3人もいた、
しかもタミフル服用者に限れば、5人中3人が睡眠中突然死であり、他の1人もタミフルによる死亡の疑いがあるのですから、大問題であると考えます。
これまでの突然死57人というのは本当に氷山の一角であり、この何倍、何十倍もの突然死による死亡者がいるのではないでしょうか。

世界の大部分の死亡者はアメリカ大陸に
“非ステロイド解熱剤とタミフルを多用”
世界の09Aインフルエンザの確認例の53%がアメリカ大陸からの報告で、死亡者は85.9%をアメリカ大陸が占めています。
これは他の地域に比べて、5.5倍(オッズ比5.5)確認インフルエンザ中の死亡割合が大きいということを示しています。
そしてこの地域では、CDCが小児にも大人にも非ステロイド解熱剤(イブプロフェンとナプロキセン)の使用を推奨していますし、48時間以内でなくても、重症化した場合にはタミフルを常用量の2倍まで増量してよいとしています。
しかも、妊婦にも、新生児にまでも、こうした使用を推奨しています。
したがって、そのような使用方法を採用している地域では、インフルエンザの経過中に死亡例が多くなるのは当然といえるでしょう。

● タミフルと非ステロイド解熱剤を使わないこと
それならば、現実的な対応として、皆さんは自分を、家族をまもるために、
● タミフルを使わない
● 解熱剤として、非ステロイド解熱剤を使わないこと
● その他、抗ヒスタミン剤なども含めて風邪薬は使わないこと
を守ってください。
かかったかなと思ったら早く体を休めることが大切。
決して無理をしないようにしましょう。
休養をとり、くれぐれも、クーラーや冷たいもので、体や「のど」を冷やさないようにしましょう。
本来、タミフルや非ステロイド解熱剤の使用は中止すべきだが、どうしても使用するなら、少なくとも国は、直ちに、
「タミフルと突然死、非ステロイド解熱剤とインフルエンザ重症化との関連について調査すべき」

{NPO法人医薬ビジランスセンター(薬のチェック)では、非ステロイド解熱剤やタミフルは本来使用すべきでないと考えますが、WHOもCDCも推奨している状況では、当分は使われることになるでしょう。 }

それなら、国としては、直ちに タミフルと突然死の関係、 非ステロイド解熱剤とインフルエンザ重症化(脳症だけでなく急性呼吸窮迫症候群や肺炎など)との関係 を徹底的に調査する必要があると思います。

市民患者が「ほんまもん」の情報を持つことが真の改革につながる薬の「ほんまもん」情報は『薬のチェックは命のチェック』で!!






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http://www.npojip.org/sokuho/090901a.html
(2009.9.1号(9.8改訂版))
『薬のチェックは命のチェック』インターネット速報版No130(9.8改訂版)

<09Aインフルエンザ:タミフル服用後に突然死>

9月1日付け速報版No130号で、北海道の40代の女性保健師さんの死亡の原因をタミフルとしましたが、これは、服用したことを前提として記載したものです。
その後、処方されたままの状態で未使用のタミフルが発見されたことから、タミフルは服用していない可能性が高くなりましたので、タミフルは服用していなかったことを前提として改訂いたしました。
なお、保健師さんの死亡に至る病態は、下記のとおり「突然死」であることにはかわりはなく、死亡診断名「急性心不全」であったことから、「非心原性、低酸素性肺水腫」であった可能性が否定できないという判断には変わりありません。
また、服用しなかったということが、現段階では科学的に証明されたわけではないため、タミフルを服用していたら、このような判断になる、ということをお示しするために、9月1日版も残しておくことにします。
さらに、その後9月5日までに2人の死亡例が追加報告されていますが、そのことは改めて近日中に速報いたします。

数日前から発熱・仕事:タミフルを処方され、翌日までに死亡
北海道で8月30日、09年A型インフルエンザ(いわゆる「新型」インフルエンザ、以後「09Aインフルエンザ」と略)に感染した40代の女性保健師が死亡したと厚生労働省が公表しました。
疑い例をふくめ、09Aインフルエンザに伴う死亡は全国で8人目となりました。
上記、厚生労働省のホームページや、報道情報から総合すると、下記のような状況でした。
女性は北海道利尻島の保健所職員。
29日に38.7℃の発熱があり医療機関に受診した。
その数日前から発熱があったが、島内で起きていたインフルエンザ集団感染の調査のために、患者や家族と対面していたとのことである。
29日に医療機関を受診し、インフルエンザA型陽性と診断され、タミフルが処方されホテルに1人で宿泊。
翌日午後2時ごろ、ホテル従業員が意識のない女性を見つけ、医師が死亡を確認した。
31日に精密検査(PCR法)で「09Aインフルエンザ」に感染していたことが判明した。

典型的な睡眠中の突然死だろう
公式発表では死因は「急性心不全」とされていますが、典型的な「睡眠中の突然死」と考えられます。
病理解剖の医師の診断では、「インフルエンザと死亡との因果関係は特定できない」とされています。
このことから、「肺炎」はなかったと考えられます。
もともと高血圧があったようですが、検診で指摘されたというだけで、治療歴はないようです。
そももそも、高血圧だけでは、リスク因子にもなりません。
解剖の結果、「急性心不全」とされたということですから、肺水腫あるいはその傾向が認められ可能性がありえます。

急性心不全はおそらく、低酸素にともなう肺水腫のため
ふつうの心不全は、「急性左心不全」といって、全身に血液を送り出す働きをしている心臓(左心)が血液を送り出せないために、心臓に血液が溜まり心臓が大きくなり、肺に血液と水がたまる肺水腫になります。
だから、左の心臓が大きいのが特徴です。
しかし、タミフル服用後突然死された人や、睡眠時無呼吸症候群で突然死した人の心臓は少し大きいだけです。
それも右の心臓だけがすこしだけ大き目です。
これは、何らかの原因で呼吸が抑制され、低酸素状態のために肺に水がたまるもので、これを、「低酸素性、非心原性の肺水腫」と言います。
「低酸素性、非心原性の肺水腫」については、タミフルを服用後に突然死され、私が相談を受け、詳細なカルテ情報が検討できた5人(大人3人、幼児2人)の方について検討し、詳しい文献調査をした結果判明したものです。
睡眠時無呼吸症候群や薬剤で呼吸が抑制されたり、高山病で低酸素血症となると、「低酸素性、非心原性の肺水腫」を生じうることは自信をもって言うことができます
(『薬のチェックは命のチェック』速報No107;浜六郎、オセルタミビルによる精神神経系害反応死亡:ケースシリーズと因果関係の総合的考察)。

タミフル服用後の突然死
30代の女性は(7人目の死亡例)、もともとてんかんがあったとはいえ、それ以外には病気はなかった人です。
タミフルを服用し、翌日の夜中(日付では2日後の午前1時半ごろ)に急変して、その後呼吸停止し、医療機関に搬送されましたが、4:03に死亡しました。
タミフル服用後の突然死です(おそらく睡眠中であったでしょう)。
てんかんの治療のためにはふつう、抗けいれん剤が使われます。
抗けいれん剤の多くは、呼吸抑制作用があります。
タミフルと重なると、より呼吸抑制を起こしやすくなるはずです。
したがって、この30代の女性は、タミフルによる睡眠中突然死の可能性が高いと考えられます。
2人目の死亡者(70代男性)は肺気腫がありましたが、タミフル服用後、未明(朝6時すぎ)に急変し亡くなられました(速報No127)。
この結果、死亡した8人中5人にタミフルが処方され、うち4人はおそらく服用。
1人は服用した形跡がなかったとされています。
処方もされず、服用もなかった人が1人、他の2人は服用状況が不明でした。
タミフルを服用していたことがほぼ判明している4人中、人工呼吸管理がされてからタミフルが使用された1人を除く3人はタミフルが使用されてから悪化しています。
うち、2人が「突然死」でした。
人工呼吸管理がされてからタミフルが使用された60代の女性は、呼吸抑制がされても人工呼吸器がつけられているので呼吸が止まって死亡することはありませんが、タミフルを使用したにもかかわらず、まもなく死亡しています。
いずれにしても、タミフルは無効であったということです。

透析中であった人は遅発型反応の可能性
透析を受けていた男性50代については速報No126に詳しく報告しましたので、参照ください。
ICU管理・人工呼吸管理がなされた重症例のうち8月25日までに厚生労働省が公表した例については、速報No129を参照ください。
タミフル服用の記載がない人では非ステロイド解熱剤が原因かタミフルの使用が記載されていなかった3人は、3人とも、高熱で医療機関を受診後、1?2日後に悪化し肺炎を起こしています。
きつい解熱剤(非ステロイド解熱剤)が使われて重症化する成人の典型的な経過と病像です。
非ステロイド解熱剤を軽いウイルス感染症に使用すると、ウイルスを攻撃するインターフェロンなどサイトカイン類がたくさん出るようになるため、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)という一種の「急性肺炎」を起こします。
また、非ステロイド解熱剤は変異原性や発がん性もあるため、ウイルスの変異を強めて、サイトカインの攻撃を免れるような変異ができる可能性も否定はできません。
これらのことも考慮すると、タミフルが用いられていられずに悪化、あるいは死亡された人では、非ステロイド解熱剤の重症化への関与の可能性が伺えます。
人工呼吸管理実施後にタミフルが使用された人については、悪化して受診する前に、市販薬や、自分で残薬を服用するなど、事前に非ステロイド解熱剤が使用されていなかったか、きちんとした調査が必要でしょう。
(「くすりで脳症にならないために」参照)

タミフル服用後の突然死はついに59人に
厚生労働省に報告のあった死亡例をはじめ、私が知りえた突然死は、これまでで合計57人でしたが、これで、ついに59人に達しました。
そして、09Aインフルエンザの経過中に死亡された8人中2人がタミフルによる突然死の疑いがあります。
しかもタミフル服用者に限れば4人中2人が睡眠中突然死であり、他の1人もタミフルによる死亡の疑いがあるのですから、大問題でしょう(1人は人工呼吸管理開始後に使用)。
これまでの突然死57人というのは本当に氷山の一角であり、この何倍、何十倍もの突然死による死亡者がいるのではないでしょうか。

世界の大部分の死亡者がアメリカ大陸に
“非ステロイド解熱剤とタミフルを多用”
世界の09Aインフルエンザの確認例の53%がアメリカ大陸からの報告で、死亡者は85.9%をアメリカ大陸が占めています。
これは他の地域に比べて、5.5倍(オッズ比5.5)確認インフルエンザ中の死亡割合が大きいということを示しています。
そしてこの地域では、CDCが小児にも大人にも非ステロイド解熱剤(イブプロフェンとナプロキセン)の使用を推奨していますし、48時間以内でなくても、重症化した場合にはタミフルを常用量の2倍まで増量してよいとしています。
しかも、妊婦にも、新生児にまでも、こうした使用を推奨しています。
したがって、そのような使用方法を採用している地域では、インフルエンザの経過中に死亡例が多くなるのは当然といえるでしょう。

タミフルと非ステロイド解熱剤を使わないこと
それならば、現実的な対応として、皆さんは自分を、家族をまもるために、

タミフルを使わない
解熱剤として、非ステロイド解熱剤を使わないこと
その他、抗ヒスタミン剤なども含めて風邪薬は使わないこと

を守ってください。
かかったかなと思ったら早く体を休めることが大切。
決して無理をしないようにしましょう。
休養をとり、くれぐれも、クーラーや冷たいもので、体や「のど」を冷やさないようにしましょう。
本来、タミフルや非ステロイド解熱剤の使用は中止すべきだが、どうしても使用するなら、少なくとも国は、直ちに、

タミフルと突然死
非ステロイド解熱剤とインフルエンザ重症化

との関連について調査すべき
NPO法人医薬ビジランスセンター(薬のチェック)では、非ステロイド解熱剤やタミフルは本来使用すべきでないと考えますが、WHOもCDCも推奨している状況では、当分は使われることになるでしょう。
それなら、国としては、直ちに

タミフルと突然死の関係、
非ステロイド解熱剤とインフルエンザ重症化(脳症だけでなく急性呼吸窮迫症候群や肺炎など)との関係

を徹底的に調査する必要があると思います。


市民患者が「ほんまもん」の情報を持つことが真の改革につながる
薬の「ほんまもん」情報は『薬のチェックは命のチェック』で!!






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http://www.npojip.org/sokuho/090824.html
(2009.8.24号)
『薬のチェックは命のチェック』インターネット速報版No128 タミフルによる害:

<米国妊婦、メキシコ重症者で死亡危険が増大>
<日本でも重症者の多くがタミフル服用後に悪化>

NPO法人医薬ビジランスセンター(薬のチェック)  浜 六郎

日本で、いわゆる「新型」インフルエンザで死亡した人について、前回に報告しました。
今回は、メキシコや米国妊婦の重症例で、タミフルの使用で死亡の危険が増大する可能性について検討した結果を報告したいと思います。

米国妊婦で死亡の危険が増大傾向あり
最新の米国CDC(疾病コントロールセンター)の調査結果がランセット誌(Jamieson DJら、Lancet. 2009 Aug 8;374(9688):451-8. Epub 2009 Jul 28.)に掲載されました。
4月14日から5月18日までの約1か月あまりの間にCDCに報告されたいわゆる「新形」インフルエンザに感染した妊婦は、確定例が31人、疑い例が3人でした。
このうち1人が死亡。
この妊婦は、重症化後にタミフルを服用しましたが死亡しました。
タミフルを服用していたのは、34人の中17人(50%)でした。
死亡例については、さらに1か月延長した期間について報告がされています。
4月15日から6月16日までの約2か月間に、「新形」インフルエンザでの死亡した人は合計45人いました。
そのうち妊婦の死亡が6人でした(先の妊婦34人中の死亡1にも含まれています)。
● その妊婦の死亡者全員にタミフルが使用されていたのです。
この2か月間で何人の妊婦がいわゆる「新形」インフルエンザにかかったのか、タミフルを服用していなかった人は何人いたのかがわかれば、死亡とタミフルとの関連が検討できるので、その数をこの報告中にないかと探したのですが、報告されていませんでした。
しかしながら、死亡者全員がタミフルを服用していたのですから、タミフルを服用しなかった妊婦で死亡者がいなかったことは確かです。
ところが、タミフルを服用しなかった妊婦で死亡した人はいなかったということについて、このCDC調査結果の中では、全く何も触れられていないのです。
そこで、いろんなデータ(文末:注)を元に、その間の妊婦数とタミフル服用者数、タミフルを服用しなかった妊婦の数を推定してみました。
あくまで推定ですが、タミフル服用者は74人中6人死亡タミフル非服用者37人中死亡は0と推定されました。
タミフルの服用は相当危険であるように見えます。

メキシコの入院重症者でもタミフルで死亡増大傾向あり
もうひとつの最新の調査(Perez-Padilla RらNew England Journal of Medicine,2009 Aug 13;361(7):680-9. Epub 2009 Jun 29.)は、メキシコからのいわゆる「新型インフルエンザ」による重症患者の報告です。
メキシコにおいて初期(4月)に重症化して入院した18人の調査結果が報告されました。
タミフル使用者は14人いて、そのうち7人が死亡し、タミフルを飲まなかった4人は、死亡は0でした。

タミフルは有意に死亡を増加させうる
“米国妊婦とメキシコ重症例を総合すると”
どちらの調査でも、タミフルを飲まずに死亡した人はおらず、死亡者はタミフルを飲んだ人ばかりでしたので、タミフルが死亡に関係している可能性が疑われます。
ただ、個々に検討した結果では、統計学的には有意とはいえませんでした。
しかし、両方の調査を総合して検討すると、タミフルは死亡を5.6倍増加させる危険性がありうると計算できました(統計学的方法は文末参照)。

使用時期の問題ではない
メキシコの調査でも、妊婦の調査でも、インフルエンザが発症して数日から1週間以上もしてタミフルが用いられていたことがかなり強調されているように見えます。
それならば、遅れての使用方法は止めればよいはずですが、CDCでは相変わらず、遅くに使ってもよいと言っています。
メキシコの調査では、タミフルが使われた人の方がより重症だったという可能性がなくはありませんが、メキシコで入院した患者は全て重症者でしたし、そのようなコメントは、メキシコ調査の報告書には記載されていませんでした。
妊婦の調査報告では、そもそも、タミフルを使用しなかった妊婦は死亡が0であったということに何も触れていません。

みなさん、冷静に判断しましょう
「新型」との恐怖がばら撒かれる中で、WHOや米国CDCをはじめ世界中でタミフルがさも特効薬であるかのように捕らえられて、一般の方まで「タミフルがなければ」、「タミフルのおかげでよくなった」などと思い込まされているようです。
しかし、冷静に、最新のデータを分析した結果、以上のように、タミフルがインフルエンザによる死亡を増大させる可能性を示すデータが続々と出てきているのです。
そして、ようやく、軽症の人には不要、との考え方が出てきたようです。
重症の人、ハイリスク者には危険で使えない、軽症の人には不要。
それならば、全くタミフルは使い道がない、と判断してよいということになります。
冷静に考えていただきたいと思います。

日本の重症例(人工呼吸管理や脳症)については、No129に(近日中)
注:タミフル服用妊婦数、非服用妊婦数を推計する元になったデータ
4月14日 5月18日までに報告のあった妊婦の「新形」インフルエンザ罹患数34人、この間のインフルエンザ患者数全体の増加の程度(5469人から、17855人に増加)、タミフル服用率が、4月14日から4月30日までの発症者では20人中8人(40%)であり、5月1日から5月6日までの発症者では11人中8人(73%)であったというデータ。
これらを考慮して計算した。

<詳しい統計学的な検討結果を知りたい方に>
米国妊婦の調査と、メキシコ重症者の調査結果を総合して検討する方法には、メタ解析(meta-analysis)の手法を用いています(以下は、できるだけ一般の方にもわかりやすいように、平易に解説したつもりです)。
死亡に対するタミフルの服用の危険度(Petoオッズ比)は5.6倍と計算できました(統計学的に有意:図参照)。
統計学的に有意というのは、オッズ比の95%信頼区間と、p値で表します。
2つの調査結果を併合したPetoオッズ比の95%信頼区間は 1.44-22.13でした。
95%信頼区間の下限が1を超えると有意ですが、1.44とかなり超えています。
また、やはり統計用語で、p値が0.05未満なら有意とふつう考えますが、p値は0.013でした、やはり0.05よりかなり小さい値であり、有意です。


市民患者が「ほんまもん」の情報を持つことが真の改革につながる
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ももいちたろう




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